topmenu

トップコンピュータカメラ雑記プロフィールこのページについて

2020/03/26

サンワサプライのロープロファイル赤軸(400-SKB057 BR)購入

サンワサプライのロープロファイルメカニカルキーボードを買った。
https://direct.sanwa.co.jp/ItemAttr/400-SKB057

メカニカルキーボードは多数あるけども、この大きさで慣れ親しんだ日本語(JIS)配列のものは多くないし、特にロープロファイルとなると数製品しか選択肢がない。
使用した感じでは十分おすすめできる製品であると思う。

価格は、値下げセール時に10%OFFクーポンを併用して7632円であった。
キーボードしては高いが、メカニカルキーボードとしては安い部類である。

例えば、メカニカルスイッチの公式通販ショップで本製品に使用されている同等品のメカニカルスイッチだけ買うとしたら、$9.7/lot(10pcs)である。108円前後/1ケだとして、91キーなので約9830円。
もっとも、メカニカルキーボードでさらに安いものもあるから正直相場がわからないが(安いといわれるキーボードでも数年前だとさらに安かった)、セール時やクーポンを使って購入すれば、お得なキーボードといえるのではないだろうか。

以下の記事によると、ここ数年でゲーミングキーボード(メカニカルキーボードとほぼ部品は同じ)の単価が上昇している。

ゲーミングキーボードの需要拡大でキーボード全体の平均単価が上昇
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1236955.html

ゲーミングデバイス需要によって平均価格が上昇するにともない、それに必要なキースイッチも高くなったのだろう。上記のサイトの価格のグラフによって、このサンワのキーボードは平均よりも少し安価であり、値下げで普通のキーボードとゲーミングキーボードの中間価格帯に位置付けできる。
(ゲーミングキーボードにとって、必要な条件とはなにかは不明だ。Nロールオーバーに対応しているとか、ポーリングレートが高い、RGBカラーで光る、マクロ機能・マクロキーがある、
マネージャアプリとゲームアプリとが連携できるなどが挙げれるだろうか・・・)


はじめ、Aliexpressで出店をしてる自作用キーボードを注文して作ろうかと思っていくつかみつくろっていたが、
ちょうどセールをしていたので出来合いのものを買ってしまった(この手のものは自作すると安くなるだろうと思っていたが、PCB・ケース・キートップ・スタビなどカスタムしても、しなくて結局高くなる)。
どちらにしろ今注文をかけても、流行り病の影響で輸入に時間がかかるだろうからちょうどよかった。

製品としては新しくはないので、すでにほかにレビューがあるだろうけども、駄文として残しておく。

-----
・以前使用していたキーボード
以前は、Buffaloのパンタグラフを使っていた。型番は、BSKBU14BKであった思う。
このキーボードは、省スペースでありながら、ほぼフルキーで、テンキーもついていた。
特に気に入っていたのが、ノートパソコンのように矢印キーに HOME や END などの操作が Fn との組み合わせで行えることである。
行の最初に飛ぶとかブラウジングでトップに戻るなどの操作が、ホームポジションを保ったまま楽に行えるのであると非常に便利であると思うが、
この手のパンタグラフ式キーボードで割り当てられているものは多くはない。
ただ、この製品の個体差なのか底がはじめから歪んでたので裏面にテープを張り高さを調整したり、
キーがスムースに動かないだとか鳴くことがあったので、キートップをすべて外してグリスアップしたりして何年か使っていた。
使っていたのだが、ついにキーマトリックスの1か所の列が反応しなくなった(NumLockの列が無反応になってるので、断線してる)。
まだ直せば使えるんだろうけども、キー文字も薄れてきてるので引退させることにした。
また、Nロールオーバー対応のキーボードが欲しいなとも思っていたので新調することにした。
(6keys/s前後で低迷したので、このキーボードではもう速く打てないのと思ったが、これは杞憂に終わる。)
このキーボードは(実際には記載されていないが)同時に6キーまでは対応していたはず(全キーだったかは不明)。

省スペースでありながらほぼフルキーであり、そのキー配列とパンタグラフ式が好ましいと思う人が買うものであって、他に良いキーボードがあるだろうから、わざわざこれをおすすめできないなと思う。
(安価であるがゆえにコストカットでしかたないのか、もっとケース側が改良されたら購入するかもしれない。)
-----


・外観
 

表も裏もシンプルなデザインである。大きさは354mm(こぶし3つと少し)なのでコンパクトである。そして、ロープロファイルタイプなので薄い。この薄さならば、パームレストは長時間使用しないのであれば、不要であると思う(基本的に、指は甲の上方向に向くほど疲れやすいので、指は水平より下の位置で押したほうがよい)。
表は黒のアルマイトが施されており、端は斜めにカットされている。
矢印キーの上には、SANWA SUPPLYのマークとその下にMechanical keyboardとが印字さている。
キートップは文字が銀色で、他の部分は艶消し黒(マット調?)で塗装されている。
マット調の塗装なので、手が油でよごれていたり、ハンドクリームなどを塗った手で触ると跡が残ってしまう。
表面には、クリア塗料はないかあっても薄いように見える。使用しているとテカリだして、摩耗が進むと下地素材である乳白色のプラが露出するだろう。
持ち上げてみるとキーボードにしては重く、横から見ると2mm?2.5mm?厚くらいの金属板(アルミ材)がキーの下に鎮座している。これだとたわむ心配はないだろう。
(メカニカルスイッチキーボードは、上からスイッチ、金属板、基板の順に並んでいる。スイッチは金属板に固定され、基板に直接半田付けされている。構造上、剛性は基本的に金属板に依存するので、これがたわむと基板やはんだ部によくはないと思われる。)

キーの下に単色(白)LEDが配置され、キートップ文字が白色に光る。
普通の光らないキーボードのキートップ文字はアルファベット文字などが左上によっているが、
このキーボードではキートップ文字の位置が中央に寄せて印字されているので、LEDを光らせたときの見栄えをしっかりと気にして作られている。ただし、フォントの大きさが少し大きく感じる。個人的にはもう少し小さいほうが良い。
LEDをカメラで撮ってみると、ちかちかと点滅していることから、パルス制御で光らせていると思われる。
さまざまなライティングモードが用意されている。またこのLEDは、ある操作をすれば、消灯もできるし、光り方を任意に変えることも可能だ。


・打鍵感
メカニカルキーボードは初めてであるが、ロープロファイルであるからかほぼ違和感なく使えている。パンタグラフ使用歴が長かったときの癖で、指を滑らすように打っていると他のキーに触ってしまうことで誤入力される。また、前に使用していたキーボードとキーの特性が違うため、複数同じ文字が入力されたりするのですんなりとはいかない。
箱状の「スイッチ」を押しているので指のストローク量をある程度大きくして打ち、素早くしっかりと離すことが要求される。約一ヵ月使用したが、上記の違和感はほとんど消えた。

このキーボードは赤軸と青軸とがある。赤軸はリニアであり、青軸はクリッキー(クリック)タイプで、それぞれ押し具合が異なる。
よく青軸はうるさいと聞くのと(比較動画はサンワ公式がYoutubeにアップロードしている)、打つ時の力がより軽い方が疲れないので、より軽い力で押せる赤軸にした。もしかしたらパンタグラフからでは、赤軸は底までスッと入り押したという抵抗がないので、クリックタイプの青軸のほうが違和感はなかったのかもしれない。

実際の音であるが、押すときに音がスッと聞こえ、キーが底打ちしたときに音が出る。また、キーから指を離したときにも音が発生する。
当然、パンタグラフと比較すると全体的に音が大きくなる。ゆっくり打ち、キートップからゆっくり指を離せばほとんど音はしない(かなり煩わしいが)。静穏化するのに、キートップを外して、Oリングをつけることがこの手のメカニカルキーボードでよく行われているが、
慣れてしまい気にならなくなってしまったので、わざわざつけることは必要ないように思う。
もしつける場合は、逆の凸型の形状をしているので以下に述べているkailh.comのホームページからスイッチの図面を見てOリング径の参考にされたい。
スッっとした音については、キーの軸にグリス(おそらくタミヤのセラグリスを使う;スイッチ付近にシリコングリスはNG)を軸の摺動部・支持金属に塗布すると消えるかもしれないので塗る予定。→塗ってみたが、特に変わらない。スッとした音は内部の金属接触の音みたいだ。

打ち味はもっと軽いほうが好みだ。このキーボードに使用されているスイッチは、
中国にあるKailhという会社のもので、Choc Switch というシリーズのラインナップ(http://www.kailh.com/en/Products/Ks/CS/
から、サンワの仕様である動作力(Actuation force) 45±10gf の赤軸は、CPG135001D01 と一致する(ただし同型とは限らない。キートップにKailhのマーキングだけでなく、DAREUのカスタム品なのかDAREUマークも刻印されている)。
(Alliexpressの公式ショップ?を見たら Choc Switch Pro があり、上記のラインナップには記載されていないが 35gf と軽い。ホットスワップならよかった。)

重箱の隅をつつくと、だいたいキートップはこんなものなのか、取り外すためにわざとゆるく作ってるのか、ほんの少し大きめに左右に揺れるため、キースイッチの中心を打ってる感覚がずれて高級感(笑)が減る。



・総評
価格を考えても、全体として作りは良いし、デザインも落ち着いている。
キートップ塗装とその耐久性が少し気になる以外は特に不満はないし、おすすめできる。


・ハードウェア仕様
キー数:91キー/日本語
インターフェース・コネクタ:USB(Aタイプコネクタ)
キーピッチ:19mm
キー方式:メカニカルキー
キーストローク:3.0±0.5mm
動作力:400-SKB057BL:青軸55±10gf
    400-SKB057R :赤軸45±10gf
消費電流:100mA以下
サイズ・重量:W354×D127.5×H22.5mm・約500g
ケーブル長:約1.5m
対応機種:Windows搭載(DOS/V)パソコン※1
対応OS:Windows 10・8.1・8・7
その他:Nロールオーバー対応(全キー)

・ライティング機能設定
ライティング機能設定(一部編集)



LEDを点灯させないようにする2つの方法(A・B)
(任意に設定できることからMCUで制御してると思われるので、余計な処理をさせないAをすすめる。)

方法A.自分で割り当てる点灯方法を使う。
1.「Fn」 + 「F12」 を同時に押すと、F1~F5が点滅する(設定モード開始)。
2.点滅しているキーを押して、割り当てるキーを選択する。
3.光っているキーを押して、非点灯の状態にする。
4.「Fn」 + 「F12」 を同時に押す(設定モード終了)。
5.「Fn」 + 「割り当てたキー(F1~F5)」を同時に押す(設定したモードに切り替える)。

方法B.常時点灯モードで暗くする。
1.「Fn」 + 「F11(常時点灯モード)」を同時押し。
2.「Fn」 + 「ほ(-)」を何回か押してLEDの明るさを下げる。



・仕様(?)
Fn + F11 の常時点灯モードのとき、 CapsLock と ScrlLock キーは有効・無効の状態を示すインジケータとして使用される。
よって通常状態(OFF)では、LEDは点灯していない。それぞれのキーは、有効(ON)になった場合のみLEDが点灯する。
(ライティングモードによっては、点灯していないから壊れていると思われるかもしれないので注意。)


・姉妹製品
もともとはDAREU EK820がオリジナルでJIS仕様に変更されているようだ。箱も同じ。キー軸も同じ。付属ケーブルも同じ。
ただし、つるしではなく、金属板は作り直してあり日本仕様である。基板までは分解していないので不明(おそらく専用設計だろう)。
しかし、一部の製品や自作用キーボードキット向けで売っている金属板・基板などは、ISOにも対応できるように汎用的な設計をしているものだが、これはそうではない。
EK820ではBluetoothが使えるような仕様のものらしく(実際は使えない)、上面裏側にBT用のスイッチがあり、
400-SKB057ではふさがれているが、同じ形状のスイッチがはまりそうな跡がある(切削はされていない)。
また、EK820のようなESCとF1の間のBT接続インジケータの穴あけ・印字もされていない。


・キーボード動作確認サイト
http://keyboardchecker.com/